俺はサウナのアウフグースイベントが苦手。
普段もできるだけイベントのないサウナを選んで通っている。
サウナ好きを公言する人にアウフグースイベントが苦手な人はあまり聞かないから、今回は週2で通うほどサウナ好きな俺が、アウフグースイベントを敬遠する理由について解説する。
アウフグースは熱波師によるパフォーマンス
サウナストーブの石に水をかけて蒸気を発生させるのがロウリュと呼ばれるのに対し、アウフグースはその蒸気をタオルや団扇で扇ぎ、撹拌する行為をいう。
発祥はドイツで、アウフグースもドイツ語。
日本ではアウフグースを行う人のことを熱波師とも言うんだけど、なんで熱波師だけゴリゴリの日本語なのかは不明。
熱波師のことをアウフギーサーと大層な名前で呼ぶ人がいるけど、あまり浸透していない印象。
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熱波師検定なるものが存在する
熱波師の界隈には熱波師検定っていう民間資格が存在している。
取得するのに試験はなく、受講料を払って講座を受講すれば誰でも取得できる。
ただ受講料は25,300円(税込)とかなり割高。検定を受けていようがいまいが、店に雇われたらアウフグースはできる上に、熱波師を名乗ることもできるから検定自体に特に意味はない。
一応検定を受けると一部サウナ施設の入浴料が割引になる。とはいえ明らかに受講料と釣り合っていないから、情弱ビジネスとの噂もある。(俺調べ)
アウフグースイベントは3種類ある
完全に俺の独断と偏見による定義だけど、アウフグースイベントには3つのタイプが存在すると思っている。それが以下。
- 客参加型アウフグース
- 鑑賞型アウフグース
- 黙浴型アウフグース
上の3つの内どのタイプになるかは熱波師のスタイル次第。
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客参加型アウフグース
俺が1番苦手なアウフグース。
芸人が漫才のつかみでやるみたいに、熱波師が客をイジったり、自分のアウフグースに合わせて客に手拍子や合いの手を求めたりするタイプ。
サウナ内にポータブルスピーカーが設置されて、パフォーマンス中に熱波師が好きなBGMを流すことが多い。
熱波師と常連客の内輪ノリが発生しやすく、新規客が居づらい空気になることもある。
鑑賞型アウフグース
熱波師がしゃべったり、BGMを流したりすることはあるけど、基本的に客はそれを見ながら、熱波を受けるだけ。
客は何もアクションを起こす必要がないタイプ。
ただ客の中に熱波師と顔見知りの常連客が混じっていると、そいつが変に空気を盛り上げようとして他の客に合いの手を促すなど、不要なノリがサウナ内に蔓延することがある。
曜日を定めて定期的にアウフグースイベントを開催しているサウナ施設でこのタイプは多い。
黙浴型アウフグース
熱波師が最初に定型的な挨拶を済ませたら、あとは熱波師も客も一切しゃべることなく、黙々と熱波を受けるタイプのアウフグース。
熱波師がさむいボケを突っ込んでくることもないから、俺たち客は目を閉じてただ座っているだけでいい。
黙浴型のアウフグースが最もオーソドックスで、俺はこのタイプのアウフグースなら積極的に受けたいと思っている。
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事前に把握するのはほぼ不可能
初めて参加するイベントだと、上で紹介した3つのタイプのどれに当たるかは事前にわからない。
知名度のある熱波師だとサウナ口コミサイトやYouTubeで検索をかければ、どんな雰囲気のイベントか探ることができるけど、熱波師の多くは無名。
積極的にアウフグースを実施するサウナだと、脱衣所の掲示物に熱波師の紹介がされていたりするから、そこから雰囲気を探るしかない。マジで運ゲー。
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アウフグースイベントが苦手な理由
週2回以上サウナに通うサウナ好きの俺が、アウフグースイベントを嫌う理由が以下。
- 内輪ノリが気持ち悪い
- 変な掛け声と手拍子を要求される
- 熱くすればいいと思っている
- サウナが混む
アウフグース大好きなサウナヘッズからすれば物申したい人がいるかもしれないけど、あくまで俺の主観だらけな意見だから、いくらでも異論は認める。
内輪ノリが気持ち悪い
居酒屋と同じく、サウナは店と常連客の癒着が激しい業態。
熱波師とよく顔を合わせる常連客が、特定の人達しかわからない過去のイベントや他の熱波師を話題に出して、内輪ノリを発動することが多々ある。
他にも熱波師お決まりの決め台詞に、常連客だけが異常に湧いて、アウフグース中に新規客を置いてきぼりにするイベントと遭遇することもあった。
他人と密室で肩を並べるサウナにおいて、自分以外の人達が謎の内輪ネタで盛り上がっていたら居づらくて仕方ない。
電車のボックスシートで陽キャ大学生3人組と相席してしまったようなバツの悪さを感じるのは俺だけじゃないはず。
変な掛け声と手拍子を要求される
場を盛り上げようとする熱波師の心がけは素晴らしいと思うんだけど、客に掛け声とか手拍子を要求するのは音楽のライブだけでいい。
特に口に出して恥ずかしくなるような掛け声はマジでキツい。
具体的に俺が体験した中では、タオルで客を3回仰ぐ時に「1・2・サウナー!」と言わされたり、BGMの歌詞に合わせて熱波師の名前を呼ばされたりした。思い出しても恥ずかしい。
もちろん陰キャの俺は恥ずかしくてそんな掛け声を口にしなかった。すると熱波師さんは「なんで声出してないの?」みたいな顔で俺に熱波を浴びせてくれた。
熱くすればいいと思っている
とにかく盛り上げようとして空回りしがちな熱波師だとたまにあるんだけど、ロウリュしすぎてとんでもなくサウナが熱くなるイベントがある。
通常時でも十分熱いサウナで、熱けりゃ熱いほど客が喜ぶと勘違いした熱波師がストーブに何杯も水をかけるもんだから、早々にサウナからの退室を余儀なくされる。
確かに熱いサウナを求めてアウフグースイベントに参加しているんだけど、初めからロウリュしまくると、まったく楽しめない。
俺は過去に熱波師の行き過ぎたロウリュで肩から出血するほど火傷を負ったことがある。
※モザイク処理済
その時のことは以下の記事で詳しくまとめている。
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サウナが混む
アウフグースイベントの時間になると、熱波を受けたい人がサウナへ集結するから激混みになることが多い。
普段空いているサウナでも、イベントの時間だけ隣の客と肩が触れるぐらい満席になってしまう。
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新規より常連をとる戦略
サウナ施設のスタッフや熱波師が常連客と内輪ノリを形成するのは、サウナを経営する上で有効な戦略の1つともいえる。
常連客にとって居心地のいい空間にすれば、もともとリピートの多い客のさらに強固な定着を図れて、他店への流出を防げる。
特にサウナの客層はメインが40代以降の中年男性で、新規開拓より慣れ親しんだ店を好む年代だから、この層の人達が毎日のように通ってくれたらサウナ施設は安定した経営ができるんだ。
新規が居づらい雰囲気
とはいえ内輪ノリで常連客を抱き込むのに躍起になると、俺みたいな新規客はリピート意欲が削がれる。
実際、上で書いたような内輪ノリのアウフグースイベントをやっていたサウナにはもう二度と行かないだろうし、知り合いにもオススメしようと思わない。
居酒屋の常連客ノリに似ている
路地裏の小さな居酒屋で飲んでいると大将が、入ってきた客に向かって「久しぶりじゃん!いつものでいい?」と言っている場面に出くわしたことがある人は多いと思う。
そこからはお決まり。客と店員がカウンター越しにくだらない内輪ネタで盛り上がっているせいで、店員を呼びづらくなるってところまでがセット。
身内で出来上がったあの雰囲気と、アウフグースの内輪ノリ溢れる空気感には共通するものがある。
とはいえサウナ施設は個人経営の居酒屋じゃないんだから、常連客を大事にしすぎるあまり新規客を排除するのは、経営していく上ではか細い綱渡りだと感じる。
アウフグースイベントは人を選ぶ
もちろんすべてのアウフグースイベントが、初見の人にとって地獄のような空気感で行われるわけではない。
ただ熱波師によるパフォーマンスや口上を楽しむのが目的の、客参加型アウフグースは合う人と合わない人がはっきり分かれる。
その熱波師を推しているとか、熱波師の知り合いだったら俺も楽しめるんだろうけど、残念ながら今の俺に推しの熱波師はいないし、今後できる予定もない。
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サウナでは何もしたくない
そもそも俺はサウナに入っている時、座ってTVを見たりボーっと考えごとをしたりする以外、何もしたくない。
だからアウフグース中に要求される手拍子や変な掛け声にも、恥ずかしい以前に面倒だからできれば参加したくない。なんならセルフロウリュも誰かやってくれと思っている。
ただただ座って熱さに耐えるのが好きなサウナ好きにとって、騒がしいアウフグースイベントは居心地が悪いだけ。
大事なのは自分がサウナに何を求めるか。ただ己と向き合いたいサウナ好きはアウフグースイベントを避けつつサウナを楽しむのがおすすめ。
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