テントサウナで河原の石を使うメリット・デメリット【サウナストーン代用】

俺のテントサウナではサウナストーンとして河原の石を使っている。

サウナストーンを購入することも考えたけど、いろんな要因を天秤にかけた結果、河原の石を使うメリットの方が大きいと考えて、現在の運用に落ち着いているんだ。

そこで今回は、テントサウナオーナーの俺が感じる、河原の石をサウナストーンとして運用するメリットや注意点を解説する。

河原の石を使うことによる危険性などに、疑問を感じる人がいるかもしれないけど、その点については、【サウナストーン】河原の石は危険?テントサウナで検証する【自作】という記事で解説しているから、今回は軽く触れる程度にする。

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サウナストーンに河原の石を使うメリット

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実際に河原の石を使い、テントサウナを運用している俺が考えるメリットが以下の通り。

  • 荷物が減る
  • 河原の石はタダ
  • 石の量をいくらでも増やせる
  • 自然を感じられる

それぞれ解説する。

荷物が減る

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当たり前だけどサウナストーンは石なので、持ち歩くとなるとめちゃくちゃ重いしかさばる。

テントを張る場所に車を横付けできるならまだしも、離れた場所から10〜20kgの石が入ったカゴを運ぶのは決して楽ではない。

しかも俺の場合、テントサウナ用のストーブを改造していて、現在の姿が

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こんなになっている。この量のサウナストーンだとおそらく余裕で100kgを超える。

ここまで大量の石を持ち運ぼうもんなら、数秒で肩が抜けて腰が砕けるだろう。翌日会社に行くのは不可能だ。

その点、河原の石を使うのであれば、現地調達なので事前に車へ積み込んだり、駐車場から持って運ぶ必要がない。

腰への負担が減って体にやさしい上に、車への積載量も減るので燃費が上がってエコ。人にも地球にもやさしいんだ。

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河原の石はタダ

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コスパでも河原の石はすぐれている。

市販のサウナストーンだと楽天やアマゾンで20kgあたり7,000〜20,000円で売られている。

サウナ好きじゃない人からすると、「ただの石」が10,000円近い値段で売られているんだ。これを高いと思わない人はいない。

サウナ専用の希少な石なんだと言われればそうなのかもしれないが、おそらく本体価格のほとんどを送料が占めていると思う。石は密度が大きくて重いのだ。

一方で河原の石はもちろん無料

将来、石使用料なるものが設定されればちゃんと払うけど、現在はありがたいことに無料で使わせてもらえる。

この恵まれた環境で生きていられることに感謝。

ただ、持ち帰る行為は河川によって禁止されている可能性があるので注意が必要。

昔、鳥取砂丘の砂を持ち帰って某TV番組が炎上していたけど、河原の石に関しても例外ではないらしい。

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無人島で野営している様子

石の量をいくらでも増やせる

多くの河原ではいくらでも石を集められるから、サウナストーンとして使う場合、好きなだけ石を積み上げることができる。

石の量が多いほど、それだけ熱源が大きくなるわけだから、当然発生する蒸気の量が増えてロウリュの効果も大きくなる。

テントサウナの温度が上がらないって悩んでいる人は、サウナストーンの増量をおすすめする。

自然を感じられる

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自然を感じられるのがテントサウナの醍醐味の1つ。

だったら、サウナストーンだってその場にある石を使えば、より自然を感じられるし自然と一体になれるはずだ。

実はキャンプでも「ブッシュクラフト」という同じような自然の楽しみ方がある。

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ブッシュクラフトは、ナイフ1本で山に入り、その場にある木を使って焚き火をし、食材も現地のキノコや魚を採集するキャンプスタイルの1種。

なにをするにも自然の素材を利用することで、都会での生活とはほど遠い自然での生活を味わうことができる、とアウトドア好きの間で近年注目されているんだ。

サウナストーンとして現地にある河原の石を使うのは、ある種のブッシュクラフトだと俺は思っている。

河原の石を加熱し、川の水でロウリュするのが、テントサウナにおいて1番自然を体感できる方法ではないだろうか。

サウナストーンに河原の石を使うデメリット

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河原の石を使うことに関してデメリットもしっかり伝えることで、俺がただ自分を正当化するためだけにこの記事を書いているわけではないと、理解してもらいたい。

サウナストーンに河原の石を使うデメリットは以下の通りだ。

  • 場所が限定される
  • 設営に時間と労力がかかる
  • ストーブが汚れる

注意点に関しては別で後述するから、最後まで読みすすめてほしい。

場所が限定される

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現地で石を調達するわけだから、石を拾える場所じゃないとテントサウナを設営できない。

なのでテントサイトが芝生になっているキャンプ場や砂浜は、そもそもテントサウナスポットとして除外される。

自前のサウナストーンを用意していると、入水可能な水辺だったらどこでもテントサウナが楽しめるのに対し、現地で毎回河原の石を調達するスタイルは場所が限定されてしまう。

このデメリットは大きい。俺は新しい場所でテントサウナをするたびに痛感している。

とはいえ、日本の河原の多くは地面に石が転がっているから、探せばけっこう見つかる。

最近は砂浜ならぬ砂利浜も発見したから、海でも河原の石を使ってテントサウナができることがわかった。場所については以下の記事で紹介しているから、よかったら見てみてほしい。

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設営に時間と労力が必要

俺のテントサウナは、設営の過程に「石を集める」という作業がある。

文字通り、サウナストーンに適したサイズの石を河原で集める作業。

テント内をあたためる予熱の時間を除くと、この「石を集める工程」がテントサウナの設営において1番時間と労力のかかる作業なんだ。

下の写真を見てもらうとわかる通り、

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かなりの量の石を河原で収集しているから、この作業に最低でも15〜20分はかけていて、毎回筋肉痛になるくらい疲れる。

あまり関係ないけど、大のオトナが河原で一心不乱に石を集める姿は、周りから見るとけっこうイタい人に映っているかもしれない。

俺なんかサイズと形のいい石を見つけると、一人でニヤニヤしてしまう。どうだ、かなりヤバいだろ?

俺は今年29歳になる。

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ストーブが汚れる

河原で自然に落ちている石なので、当然すべてキレイなわけはない。

砂や泥がついている石がほとんどだ。そんな汚れた石を置いていると、ストーブはどうしても砂だらけになってしまう。

使い終わったあとそのまま片付けると車内が砂だらけになってしまうから、砂や泥をしっかり落としてから片付けよう。

河原の石を使う際の注意点

サウナストーンが大量に積み上げられた自作サウナストーブ

サウナストーンに河原の石を使うにあたって、注意すべき点は以下。これはすべて経験から学んだ。

  • 撤去時は熱い石を放置しない
  • サイズはこぶしぐらいを目安に
  • 落ち葉や枯れ草はよける

撤去時は熱い石を放置しない

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サウナストーンとして使った河原の石はテントサウナが終わったら、その場へお返しすることになる。

テントサウナをし終えた直後の石は、当然だけどめちゃくちゃ熱い。

そのまま放置して、なにも知らない子供が拾ったり、裸足で踏んづけたりすると火傷してしまう。もしそんな事故が起こった日には、テントサウナユーザーはテロリスト扱いだ。

人がめったに来ない秘境のような場所だったら、そこまでの配慮は必要ないと思うけど、ある程度人の出入りがある場合は事後処理が必要。

とはいえ、特にめんどくさい作業は必要なくて、冷めるまで待つか水に入れてしまえばいい。

テントサウナを終えた後にストーブを解体し、キャンプ飯でも作っていれば、よっぽど大きい石じゃない限り1時間もしないうちに石は冷めるだろう。

そんなに待ってられないっていう忙しい人は、川や湖に浸けてしまおう。大量の石を使った場合、多少の労力が必要にはなるけど瞬時に冷却される。

素手で触ろうとする人はいないだろうけど、サウナストーンに使った石を処理する時は軍手か革手袋を使って、火傷に気をつけてほしい。

河原は自分だけが使う場所じゃないから、お互いが不幸にならないよう最低限のリスク回避は必要だ。

石のサイズはこぶし大を意識する

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河原に落ちている石のサイズは不揃いだ。

パチンコ玉くらいの小石もあれば、バレーボールサイズの石だって落ちている。

いろんなサイズの石があって選び放題。まるで石のデパート状態なんだけど、サウナストーンに使う石のサイズは大きくても拳2つ分までにしてほしい。

理論上は、大きい石の方が熱を蓄える力(蓄熱量)が大きい反面、石自体が熱くなるまで時間がかかる。逆に小さい石は早く熱くなるけど、何度かロウリュすれば簡単に冷めてしまう。

じゃあどんなサイズの石を選べばいいんだって話だけど、実はサウナを熱くするには、サウナストーンのサイズを統一するんじゃなくて、サウナストーンをいかに隙間なく積み上げるかが重要なんだ。

サウナストーン同士を隙間を減らすことで、ストーブが発する熱を無駄なく拾い、テント内を効率よくあたためることができる。

そのためには大きい石と小さい石を組み合わせて、城の石垣のように積み上げていくのがベストな手法。

石垣のように大小の石を組み合わせる例

大きすぎる石だと隙間が大きくなってしまう上に、あたたまるのに時間がかかるから、経験上こぶし1〜2つ分の大きさが最もサウナストーンに適していると感じる。

ぜひ試してみてほしい。

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草や葉っぱ、泥をよける

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河原の石を集めると、草や葉っぱが混じってしまうことがある。

少量だったらいいんだけど、石以外の草や葉っぱ、いわゆる有機物は熱する前にできるだけ取り除くべき。

なぜなら、草や葉っぱが石と一緒に加熱されると火災の危険性がある上に、異臭の原因にもなるからだ。

1つ残らず取り払おうと思わなくていいけど、見える範囲で草や葉っぱ、あと虫の死骸なんかもよけておくのがおすすめ。

ついでにいうと、石についた砂や泥も熱した時に特有の臭いを発することがあるから、臭いに敏感な人は積み上げる前に、手で払うなどして落とした方がいい。

大半の人はサウナストーンを買ったほうがいい

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サウナストーンに河原の石を使ってテントサウナを運用することで、どういうメリット・デメリットがあるか、よくわかっていただけたと思う。

ここまで解説してきて俺が感じるのは、これからテントサウナをしたいと思っている人の多くは、河原の石を使わず、市販のサウナストーンを買ったほうがいいということだ。

理由は、通常のテントサウナユーザーにとって、河原の石を使うメリットよりデメリットの方が大きいから。

河原の石を使うことで場所が限られたり、設営にやたら時間と労力をかけて毎回筋肉痛になったりするより、多少お金がかかっても、自前のサウナストーンを毎回運ぶ方がいろいろと楽。

サウナストーンは20kgあれば十分熱くなるはず

サウナストーンは多ければ多いほど、輻射熱・対流熱が大きくなる。ロウリュした時に発生する蒸気の量も増えるのは間違いない。

だけどテントサウナにおいては、石を10〜20kg積んだ上で、ちゃんと時間をかけて石を予熱していれば、普通にテント内の温度は90度以上になるはず。

だから、川原の石を使うと好きなだけサウナストーンを増やせるとはいえ、普通のテントサウナはそこまで大量のサウナストーンを必要としないんだ。

河原の石を使うのは高みを目指す人だけでいい

だったらお前はなんで川原の石を使ってるんだよって思われるかもしれない。

理由は最初にも少し触れたが、俺のテントサウナを見てもらったらわかるとおり、

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このサウナストーブは、相当な量の石を必要とする作りになっている。

計量したわけではないけど、おそらく100kgをゆうに超すだろう。

一般人がここまでの量のサウナストーンを、テントサウナ設置場所に毎回持ち込むのは現実的じゃないと判断した結果、俺は現在の運用に落ち着いている。

とはいえテントサウナを普通に楽しみたいだけの人に、ここまでの石の量は必要ないんだ。

運びきれないほど大量の石が必要なのは、どんなサウナよりもとにかくアッツアツのロウリュがしたいっていう俺みたいなサウナジャンキーだけ。

今回の記事を書いていて、そのことを強く痛感した。

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テントサウナの自由度は高い

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ここまで読んでみて、なお河原の石を使おうと思ってくれた人は、今後ぜひ河原の石でテントサウナを快適に運用していってほしい。

テントサウナは自分のアレンジしだいでまったく違うサウナに生まれ変わる、いろんな可能性を秘めたサウナだと個人的には思っている。

だからテントサウナオーナーはせっかくならどんどん改良の手を加えるべき。そのための手助けをしたくて、俺はこの記事を書いている。

自分のテントサウナにどういう色をつけていくかは、あなた次第だ。

河原の石をサウナストーンに使うと危険なのか

河原の石を使う危険性については、以下の記事で実際に検証・解説しているのでよかったら参考にしてください。

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