テントサウナにはどんな服でのぞむのが正解か、悩んでいる人は多い。
「男性は海パン、女性はビキニ」が王道ではあるんだけど、やはり例外はある。
特にサウナの性質上、老若男女が利用するから体型のコンプレックスや日焼け対策なんかを理由に、できるだけ肌を露出したくない人もいるんだ。
今回そんなテントサウナの服装に悩む人へコンプレッションウェアをおすすめしたい。
実際に使ってみた感想も含めて解説するので、テントサウナやキャンプで水着の上に着る服装を探している人はぜひ参考にしてほしい。
コンプレッションウェアとは
コンプレッションウェアがどんなウェアかというと
スポーツ用品店のポスターでマッチョな外国人が着ている、ピッチリしたスポーツウェア。
身体に適度な着圧をかけることで、運動性能や疲労回復のパフォーマンスアップにつながるといわれている。
「こんなのトレーニングジムの筋肉バカが着るやつじゃん!」と思われるかもしれないが、今やツーリングや登山、建設現場などでも着用されるぐらい、活用シーンは幅広い。
その中には当然、マッチョでもなければ誰が見てもわかるぐらいわがままボディの人だっている。
実際俺も全然マッチョじゃないけど、普通に着てる。
普段運動しない人や、筋肉に自信のない女性も安心してほしい。
コンプレッションウェアの特徴
コンプレッションウェアがなぜテントサウナの服装に適しているか、その理由が以下のとおり。
- 濡れても不快感が少ない
- 動きやすい
- 日焼けが防止できる
濡れても不快感が少ない
これが1番大事。
汗をかき、水に飛び込むテントサウナにおいて身体を濡らさないのは100%ムリ。
なので、テントサウナで着る服に求められる機能は、濡れた時に不快感をどれだけ軽減できるか、これに尽きる。
その点において、コンプレッションウェアはかなりすぐれた服装なんだ。
というのも、コンプレッションウェアは素材に化学繊維が使われているから肌触りがとにかくよくて、速乾性にすぐれている。
普通の服を着てて濡れた場合、服の中で水がしたたる感覚があり、ヒジョーに気持ち悪い。
でもコンプレッションウェアは身体をぴったり締めつける構造だから、全部服が吸水してくれる。普通の服みたいに水がしたたる感覚はほぼない。
動きやすい
サウナに入って川や湖に飛び込んだ後に外気浴って行程は、思っている以上に身体を使うことになる。テントサウナ後にどっと疲労感がおそってくるのはあるあるだ。
そんな激しい活動をする中で、ビショビショに濡れた普通のTシャツなんかを着ていては、不快感もさることながら服自体が重くて動きにくい。
その点、コンプレッションウェアは生地が薄いので濡れても重くならない。
さらに身体への締め付けがあるおかげで、動いても服がペタペタと暴れないから濡れててもめちゃくちゃ動きやすいんだ。
Tシャツで海やプールに入ったことがある人はわかるだろうけど、入ってる時より出た後の方が不快感と動きにくさが増す。
その動きにくさがコンプレッションウェアは、0とはいかないまでもかなり少ない。
日焼けが防止できる
ほとんどのコンプレッションウェアの生地にはポリエステルという素材が使われている。実はこのポリエステル、紫外線と相性バツグンなんだ。
紫外線をどれだけ防げるかを示す紫外線カット率という指標があるんだけど、綿が約70%、麻が60%に対して、ポリエステルは約90%と他の素材に比べて圧倒的。
日焼け対策が難しいテントサウナにおいて、コンプレッションウェアは紫外線から肌を守る希少な手段なんだ。
テントサウナの日焼け対策は超ハード
日焼け対策といえば日焼け止めが常識だけど、テントサウナではその常識が通用しない。
理由は大量に汗をかいて水に飛び込むからだ。
海やプールに入る時といえば「ウォータープルーフ」っていう防水機能のある日焼け止めを使うのが一般的。
だけどウォータープルーフの日焼け止めは外からの水分は防げても、身体の内側からにじみ出る汗には対応できない。
仮に日焼け止めを塗ってテントサウナに入ったとして、全身で大量に汗をかくので日焼け止めが浮きまくる。その状態で川に飛び込めば、日頃の悩みや汗と一緒に日焼け止めまでキレイさっぱり洗い流されてしまうんだ。
外気浴前に日焼け止めを塗りなおせば?って意見もあるかもしれない。
しかし、水からあがって1秒でも早くととのいたいって時に、いちいち日焼け止めを塗っていられるだろうか?しかも全身に。俺なら絶対むり。
ここまででテントサウナにおいて、日焼け止めがいかに無力かが十分伝わったと思う。
そういう意味でコンプレッションウェアは、日焼け対策の救世主になりうる。
男女問わず日焼け対策はすべき
上の文章を読んで、「日焼け対策なんて俺には関係ないや!」って思ったアウトドア系の陽キャ男性がいるかもしれない。
だが、全ての大人たちに告ぐ。日焼けは絶対に防止すべきだ。日焼けするメリットはマジでない。
日焼けは単にヒリヒリして肌が黒くなるだけでなく、肌の老化を早めて、シミの原因にもなる。
紫外線にさらされながら何もしないのは、寿命を縮めているに他ならないと思ってもらっていい。
もしメリットがあるとすれば、周りに陽キャアピールできるぐらい。
俺からすると、日焼けをアピールするなんて「10年後シミだらけになります」って公言してるのと同じだから、逆にマイナスプロモーションだ。
俺はテントサウナに入る時以外の、設営・撤去時の服装は必ず長袖長ズボンだ。
テントサウナに限ったことではないが、もしこの記事を読んでいて日焼けに危機感を抱いていない人がいたら、今後はぜひ日焼け対策に取り組んでほしい。
おすすめのコンプレッションウェア
コンプレッションウェアの特徴はわかったけど、いろんなブランドが売られてて、どれがいいかわかんねーよって人に、俺が愛用している「ボディタフネス」をおすすめしたい。
ボディタフネスはおたふく手袋(株)っていう会社が扱っているブランド。
名前は胡散臭そうだけど、大正時代からある老舗メーカーで、俺の経験上このメーカーの製品にハズレは少ない印象。
そんなボディタフネスのコンプレッションウェアをおすすめする理由が以下。
- コスパがいい
- 締め付けが強い
コンプレッションウェアは吸水速乾性をウリにしている製品が多い。
だけど、正直テントサウナみたいに「汗かく→水に入る」を繰り返すっていう常に濡れた状態がキープされるアクティビティだと、そういった吸水速乾性の差はあまり重要ではない。
そもそも、コンプレッションウェアって時点で吸水速乾性はある程度保証されているに等しい。
となると、差がでるのはコスパと締め付け具合なんだ。
コスパがいい
ボディタフネスの1番の魅力は性能の割にとにかく安い点。
コンプレッションウェアのブランドといえば、アンダーアーマーやCWXが有名なんだけど、どれも4,000〜6,000円で高いものだと10,000円を超えてくる。
一方、俺が愛用しているボディタフネスのコンプッションウェアはアマゾンで1枚1,000円程度。
確かに有名ブランドの高級ウェアの方が、性能がすぐれているのは間違いない。でもガチでトレーニングやスポーツするアスリートじゃなければ、そこまでの性能は必要ないだろう。
特にテントサウナぐらいの運動量だったらコスパの方が断然優先度が高い。
ちなみに俺はボディタフネスで剣岳登山したことがあるけど、普通に快適だった。
締めつけが強め
数々のコンプレッションウェアを着用してきた俺が思うに、製品によって締めつけ具合がけっこう違う。
ゆるいウェアは普通のロンTとほぼ変わらなかったりする。
コンプレッションと名乗ってるくせにと思うが、こればっかりは着用してみないとわからない部分が多い。
ボディタフネスの場合、着用した感じは
こんな感じ。俺は別にマッチョではなくて、腕も足も細い方なんだけどしっかり着圧を感じる。
ただ俺の場合、手首部分は人並み以上に細いから、どうしても締めつけがなく、その辺は目をつぶっている。
とはいえ、全体的にしっかり締めつけが効いているから、腕が細めの人でも安心して着用できると思う。
ちなみに俺は、身長169cm体重58kgでMサイズを着用している。参考になれば嬉しい。
テントサウナで実際に使ってみた感想
ここからは実際にテントサウナでコンプレッションウェアを着用してみた様子や感想を解説していく。
当日の気候条件は以下のとおり。
- 季節:春(5月上旬)
- 場所:北陸地方平野部の河原
- 天気:晴れ
- 気温:17〜20度
- 風:強い
今回は上下ともにボディタフネスのコンプレッションウェアを着用し、その上から海パンをはいた。
当然だけど、この時点では濡れてないから不快感や寒さはない。締めつけがきいてて、めっちゃ動きやすい。このまま走り出せそうだ。
まずはサウナに入る。
この時の温度は70度ぐらいで、そこまで熱々ではないけど、ロウリュすると身体が痛いほどには体感温度が上昇する。
普通にめっちゃ汗かいて、コンプレッションウェアもかなりしっとりしている。 続きを見る
【自作テントサウナ】ホンマ製作所の薪ストーブで無限ロウリュする方法【改造】
限界まで蒸されたら川へダッシュ。
川の流れに逆らいながら身体を冷やす。
この日の川の温度は体感だけど12〜14度ぐらい。冷えるわ。もちろん全身ビショビショ。
濡れた時のコンプレッションの状態は下の通り。
わかりにくいけどしっかり濡れている。だけど締め付けがある上に生地が薄いから、不快感はマジでほぼない。
川からあがった数秒間こそ冷たさを感じるけど、すぐに慣れてしまうし、水がしたたる時間も20〜30秒ほど。
タオルで頭とウェアの水分を軽くとって、外気浴をした。
着衣テントサウナ、普通にととのえるわコレ。
ただし、実際に試して気づいた欠点もあった。
風がある日は外気浴が寒い
コンプレッションウェアを着たテントサウナ、実際やってみると普通に快適だったんだけど、唯一気になる点があった。それが「外気浴が寒い」ことなんだ。
海パンのときみたいに、タオルで水分を完全に拭きとることができない。だから風が強い日なんかは、外気浴中に身体が冷えてしまう。
対策として、防風・防水パーカーを着ることで風による冷えを防げる。
おすすめは水をまったく吸わないはっ水加工のソフトシェルパーカー。
タオル生地のポンチョなんかだと、コンプレッションウェアの水分を吸って、セットを重ねるごとに機能しなくなるし、なにより重い。
要は風を遮断できればいいんだから、雨合羽でもいい。
おすすめのソフトシェルパーカーのリンクを貼っておくので参考にしてほしい。値段もかなり安め。
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普段着に使ってもいい
驚かれるかもしれないが、俺はコンプレッションウェアを普段着として使っているんだ。
長袖のコンプレッションウェアにポロシャツを重ね着して、スタバや百貨店へ普通に出入りする。
どっかの職人かと思われてるかもしれないけど、自分が快適なら気にする必要はない。
夏場なんてもはや外出の8割はコンプレッションウェアを着用している。
コンプレッションウェアって夏場に外で着てても日差しを遮ってくれるから熱くないんだ。
砂漠では半袖を着ないのと同じ原理で、日差しの強い場所では肌の露出を減らしたほうが暑さを感じにくい。
コンプレッションウェアをテントサウナのためだけに買うのがためらわれるって人は、普段着としての用途も考えてみてほしい。
コンプレッションウェアでハイブランドの店に入ると、店員が一切話しかけてこないから自分のペースでショッピングができるよ。
女性に強くおすすめしたい
テントサウナはしたいけど、水着を着るのが恥ずかしいって女性は多い。
俺はそんな女性に向けてコンプレッションウェアを強くおすすめしたいと思っている。
おそらくテントサウナがしたいと考えている女性の中には、水着は恥ずかしいけど服を着たままサウナに入るなんて気持ち悪そうで気が進まないって悩みをもっている人が多いと思う。
だけど、死ぬほど気持ちよくととのえるテントサウナを、服装で断念してしまうのはとてももったいない。
せっかくテントサウナをする気があるなら、装飾の少ない水着の上からコンプレッションウェアを着てのぞんでみてほしい。きっとうまくいく。
不安なら、着用した状態で自宅のシャワーを浴びて試してみるのがおすすめ。思ったより不快感は少ないはずだ。
テントサウナをしたい女性、俺は応援する。
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