テントサウナの温度が上がらない5つの原因と対策法【熱くなれよ】

テントサウナを購入し、「さぁやるで!」と張り切ったはいいものの、なかなか温度が上がらなくて困ったことはないだろうか。

俺もテントサウナを初めたばかりの頃は、いくらやってもサウナが熱くならなくて途方に暮れていたことがある。

それでも色々と試行錯誤を重ねるうちに原因と対策がはっきりわかるようになったんだ。

今回はテントサウナを3台自作してきた俺が考えた、「テントサウナの温度が上がらない原因と対策」を解説するので、テントサウナがぬるくて困っている人は参考にしてほしい。

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テントサウナの温度が上がらない原因

サウナの温度が上がらなくて凍えている男性

俺の経験上、テントサウナの温度が上がらない原因の90%以上が下記によるもの。

  • サウナストーンが少ないor小さい
  • 外気温が低い
  • 外気が侵入している
  • 座る位置が低い
  • サウナの予熱時間が短い

それぞれの原因について解説していく。

サウナストーンが少ないor小さい

完成した自作サウナストーブ

サウナストーンはサウナ内の熱を増幅させるためのアイテム。

ロウリュに使う石じゃないの?って思ってる人もいるかもしれないが、それはあくまでオマケなんだ。

サウナストーンの1番大事な役割は対流熱と輻射熱を増幅させることにある

要はサウナストーンがサウナができる温度までストーブの熱を大きくしているんだ。そのサウナストーンが少ないと必然的に室温が上がりにくくなる。

それに加えて、石というのはサイズが大きい方が蓄えられる熱量(蓄熱量)も大きい。逆にサイズ小さいサウナストーンだとロウリュした時、蓄熱量が小さいから蒸気の量も少なくなってしまうんだ。

現在使っているサウナストーンが少なかったり小さかったりしないか、自分のサウナストーンを確認してみてほしい

ちなみに上の写真にあるサウナストーブを作る方法は別の記事で解説しているので気になった方はぜひ読んでみてほしい。

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外気温が低い

テントサウナの温度は外気温にかなり左右される。屋外+テントって性質上、それは仕方ないことだ。

じゃあ冬はできないのかっていうとそんなことはない。

サウナ用のテントを使っている人はある程度の断熱性が担保されているので、後述する対策をしてもらえば、冬でも十分熱いサウナを実現できる。

そもそも俺は冬のテントサウナを推奨している

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外気が侵入している

民家に侵入しようとしている男性

外気の侵入はテントサウナにおいて絶対に防ぎたいポイント。

人の出入りで外から冷たい空気が入ってくるのは仕方ないけど、常に冷たい空気が隙間風のように侵入しているようでは、一向にテント内があたたまらない。

外気の侵入は意外と盲点になることが多いから、確認してみてほしい。

座る位置が低い

サウナでは上段が熱いっていうのは常識だが、テントサウナでは低いイスやベンチに座っている人が多いように思う。それでは体感温度は上がりにくい。

テントサウナは普通のサウナより上段下段の温度差が顕著になるからだ。

その理由は地面からの放射冷却

テントサウナは普通のサウナと違って床が地面だから、地面からの放射冷却をモロに受ける。

そのせいで低い位置に座っているとかなりぬるく感じるんだ。

「馬鹿と煙は高いところが好き」とはよく言うけど、テントサウナに関しては高い位置に座れる構造をつくれた者が賢者だ

賢者の知恵を授けるので、この記事を最後まで読んでほしい。

サウナの予熱時間が短い

sand-clock

テントサウナに入りたい気持ちが先走って、テント内やサウナストーンが十分にあたたまる前に、ロウリュしてはいないだろうか。

テントサウナはテント内とサウナストーンを温めるのに、一定の時間を要するのでその前にロウリュしてしまうと、サウナストーンが冷めてテント内がぬるく感じてしまうんだ

テントサウナの温度を上げる方法

九頭竜川でした焚火

テントサウナの温度が上がらない原因が分かったところで、対策を講じていこう。

俺の考える対策法が以下になる。当たり前だろって方法が混じってるかもしれないが、詳しく解説するので安心してほしい。

  • サウナストーンを増量or交換する
  • 外気を遮断する
  • 座る位置を高くする
  • 予熱時間を長くする
  • 暖かい日にやる

サウナストーンを増量or交換する

自作サウナストーブ改良版

サウナストーンを増量するのが最も効果が得られる方法。

「サウナストーンの役割は対流熱と輻射熱を増幅させることにある。」というのは先に書いた通りなんだけど、対流熱・輻射熱はともにサウナストーンの量とそのサイズに比例して大きくなるんだ。

サウナストーンの量が増えて熱源の面積が大きくなれば、温められる空気(対流熱)が多くなる上に、身体を直接温める熱(輻射熱)も増す。

サウナストーンは大小の組み合わせが大事

石垣のように大小の石を組み合わせる例

サウナストーンのサイズに関しては、大きければ大きいほどいいってわけじゃない

ちょっと待て、
お前大きさに比例して熱くなるって言ってたやん!

と思われた人、話を聞いてほしい。

確かにサイズが大きいほうが蓄熱量が増すんだけど、大きいサウナストーンばかり積んでしまうとサウナストーン同士に隙間がたくさんできてしまう。

stone-experiment4

これは非常にマズイ

隙間が多いと熱源であるストーブからの熱を効率よく利用できないんだ。だからストーン自体の大きさも重要だけど、隙間なくストーンを積み上げることはもっと重要。

なのでお城の石垣みたいに、大きい石の間に小さい石も敷き詰めることによって、無駄なく熱を拾えるようにするのが得策。

さらに言うと、熱源に近いところから順に大きいサウナストーンを積めばより効果的。

理由は熱源に近いほうがより多く熱が伝わるので、大きいサウナストーンでも短時間で効率よく熱することができるからだ。

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サウナストーンのサイズは「こぶし2つ分以下」がベスト

拳で抵抗する21歳の男性

俺が経験によって導き出した答えなんだけど、サウナストーンのサイズはこぶし1〜2つ分の大きさが最適。

両手のこぶしを2つくっつけて、昔流行った「拳で!」みたいな形を作った時の大きさが、サウナストーンのサイズとしては限界。

それ以上は大きすぎて隙間を埋めるのが大変になる。河原の石を使う場合などの目安にしてほしい。

ちなみに河原の石を使うことに関しては賛否がわかれるけど、俺は否定しない。

河原の石をサウナストーンに使うメリット・デメリットは以下の記事で詳しく解説しているから参考にしてほしい。

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ロウリュの効果も増す

言うまでもなく、サウナストーンが多い方が水をかけた時に発生する蒸気は多くなる。

蒸気が多いということは湿度が増すので体感温度も上がるというわけだ。

逆にサウナストーンが少ないと、蒸発させられる水の量が減るので体感温度も上がりにくい。

蒸発しなかった水は悲しく地面を濡らすだけだ

外気を遮断する

雪山で強風に晒されるパーティー

外気が侵入する隙間風問題の対策法は以下の通り。

  • 平らな地面でテントを設置する
  • テントのスカートを重しで固定する

平らな地面でテントを設置する

基本的なことなんだけど、できるだけ平らな場所を選んでテントを張ってほしい。

河原なんかでテントサウナをやると、大きい石で地面がゴツゴツしていることがある。

そうするとテントと地面の間に隙間ができて、外気の侵入を許す原因になる。

平らな場所が見つからないときは、石を動かしたりしてできるだけ平らにしてほしい。

基本だけど大事なポイントだ。

テントのスカートを重しで固定する

テントのスカートとは、テントと地面が接地する部分にあるヒラヒラした布のこと。

風の強い日なんかにありがちなんだけど、テントのスカートが風でめくれて外気が侵入することがあるんだ。

このスカートに大きめの石を置いたりして、固定することで外気の侵入をシャットアウトすることができる。

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まだやっていない人は、試してみてほしい。

重し(石)を置く時に落としたりするとスカートに穴が開くので、そっと置くように気をつけよう。

座る位置を高くする

高い場所でハンモックに乗る人

普通のサウナ施設でも同じように座る位置の高さはマジで大事。

テントサウナのイスはアウトドアチェアでも代用可能なんだけど、熱さを求める人にとってはアウトドアチェアだと高さが足りなすぎる

この問題を解決するオススメのイスが「足場台」なんだ。

このブログでは何度かオススメしているんだけど、座面の高さを出せてコンパクトに収納できる上に、値段も比較的安い。

実際俺も使っていて、サイズ感が

足場台サイズ感

こんな感じ。
これぐらいの高さに変わるだけで、体感温度がかなり上がるから本当にオススメ。

熱いサウナ好きの俺でも満足している。

モビバ社のサウナベンチは値段が高すぎ

モビバが発売しているサウナ用ベンチ

テントサウナメーカーのモビバ社からも専用のベンチが販売されていて、高さもあってコンパクトになる代物なんだけど、値段が高すぎる。

一応リンクを貼っておくけど、コスト面を考えるとあまりオススメしない。

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予熱時間を長くする

サウナの時間を図る砂時計

そんなこと?って思うかもしれないけど、意外と盲点になりやすいポイント。

最初の予熱が不十分なのに頻繁にロウリュをしたおかげで、サウナストーンが冷め、テント内がぬるくなっている可能性がある。

まさに自分でテントサウナの温度を下げている状態なんだ。

最初にテント内を十分にあたためておけば、ロウリュによってサウナストーンが冷めにくくなるので長時間熱さが持続する。

70度超えてから入るのがおすすめ

どれぐらいの時間あたためればいいのかってことなんだけど、テント内の温度が70度を超えるまで。

経験上、70度以下だと岩盤浴程度の体感温度だし、ロウリュしてもその後の温度低下が激しい。

そのためにはテント内の温度をできるだけ正確に把握したいから、温度計の設置は必須。

ちなみに予熱にかかる具体的な時間については、地域にもよるんだけど、夏なら30分、冬は1時間以上必要だと思っておいた方がいい。

あたためている間はバーベキューや焚き火で鍋でもして、時間を潰そう。俺の使っている温度計は以下2つ。スティック状の温度計は室温に加えて水温も測れる。とはいえ、100度以上の温度が測れるならなんでもいい。

BOMATAの温度計についてのレビュー記事は以下。

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ぬるいサウナは正直しんどい

サウナがぬるくて辛そうにしている男性

俺は熱いサウナが好き。

ぬるいサウナは入ってる時間が長すぎてダレてくるし、いつまでたっても水風呂に入れる気がしてこない。

だから今回みたいに、テントサウナの温度が上がらないなんてのは死活問題だ。

ぬるいサウナはサウナじゃなくて岩盤浴。テントサウナの中で寝転んで漫画でも読めってか?

それは嫌だ

テントサウナの情報はまだまだ少ない

テントサウナはまだ世に広まって日が浅いから、あまり情報が出回っていないように感じる。

検索エンジンやSNSで検索してもヒットするのは、インフルエンサーがテントサウナを楽しんでいる様子ばかりだ。

おかげで俺みたいに自作した人や既製品を購入した人は、困ったことがあると対策が見つからないって自体に陥ってしまう。

このサイトでは今後もこういった情報を発信していくので困ったことがあれば、記事を参考にしてテントサウナの改良に役立ててほしい。

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