東京に住み始めてから、バイクはたまにレンタルで乗る程度だったんだけど、立ちゴケのリスクと時間的制約を理由に、所有する方向へ切り替えた。
選んだのはホンダのGB350。
購入に踏み切ってから1ヶ月、とうとう納車に至ったから、改めて今回の新車バイク購入にかかった費用を振り返ってみる。
GB350の新車購入を考えている人は参考にしてほしい。
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GB350の乗り出し価格は638,780円
車両価格 | 561,000円 |
法定費用 | 17,730円 |
諸費用 | 33,530円 |
オプション代 | 26,520円 |
総額 | 638,780円 |
結論から書くと638,780円、これが公道で乗れる状態になったGB350を入手するのにかかった総額。
俺が3年前に買った軽自動車より1.5倍も高くて衝撃。ただこれでもGB350は同クラスのバイクの中では安い方っていうんだから恐ろしい。
正直、納車時はこれからバイクに乗るワクワクより、出ていくお金に対する不安の方が大きかった。
オプションはETCのみ
今回GB350購入にあたってホンダに俺が依頼したオプションはETCの取付のみ。
オプションの量は人それぞれで、他にUSBソケットやエンジンガードなどを注文する人も多いけど、俺はとりあえず必要最小限のオプションで出費を抑えることにした。
後から必要になったオプションはできる限り自力で取り付ける予定。
GB350を選んだ理由
そもそもなんでGB350を選んだんだってことなんだけど、主な理由はそのシンプルな見た目。
フルカウルでごついバイクもモンスター感があってかっこいいけど、エンジンむき出しで昔ながらのバイクって感じのネイキッドが俺の好み。
バイクはデザイン重視でいい
俺はバイクを買う上で性能よりも見た目、つまりデザインを重視した。
というのも日本において、中型以上のバイクは完全に趣味の乗り物。通勤や荷物の運搬、日常の近距離移動に使わないなら、性能はそこまで重要じゃない。
大事なのは高揚感
大事なのはバイクに乗っている時の「俺かっけー」っていう気持ちと、バイクを眺めた時の「俺のバイクかっけー」っていう気分を味わうこと。
そのためには、1にも2にも自分が満足できるデザインのバイクを選ぶことが大事。
仕事や生活の足で使うならカブが最強だと思う。別にカブのデザインをディスっているわけではない。
400ccクラスの新車は選択肢が少ない
今回の購入にあたってバイク市場のことをそれなりに調べた結果、400ccの新車バイクはそもそも数がかなり限られるということが判明した。
国内メーカーで11車種。ネイキッドに限定すると、GB350とカワサキのエリミネーター400の2車種ぐらいしか新車は製造されていない。
中古価格が新車価格を上回る時代
じゃあ中古にしようって考えるんだけど、今はそれも難しい。というのも、2023年現在は新車価格より中古価格の方が高くなるっていう逆転現象が起きてしまっているんだ。
中古車は状態がバラバラだから、適正価格が分かりづらい上に、今の市場ではいい状態の車両は新車より高いから、100%適正価格で買える新車を俺は選んだ。
新車のネイキッドに絞った上でGB350とエリミネーター最後の2択は、やっぱり見た目でGB350に軍配が上がった。
車両価格561,000円
まず乗り出し価格の最も大きい割合を占める車両価格が税抜510,000円(税込561,000円)。
2023年7月までは税込550,000円だったんだけど、物価高の影響を受けてそれ以降現在の価格に値上げされた。
とはいえ、55万円の時は人気すぎて販売停止になっていたから、その時に買えた人は本当に運がいいと思う。
車両価格は固定
当たり前だけど、新車価格はホンダが公式に売り出している定価だから、ここが下がることはない。
250cc超バイクが買えるのはホンダドリームだけ
上で車両価格が下がることはないって書いたけど、これはホンダの方針で250cc〜のバイクは、ホンダの正規販売店であるホンダドリームでしか販売できない仕組みになっているからなんだ。
個人経営でやっているようなバイク屋が販売していれば、自らの利益を削って車両を値引きしてくれる可能性もあったけど、ホンダはそれを許さない。
逆にボラれることはないし、ホンダドリームならどこで買っても同じサービスを受けられるから消費者側にデメリットしかないわけではない。
法定費用17,730円
内訳は以下の通り。
- 自賠責保険37ヶ月:10,630円
- 重量税:5,700円
- 印紙代:1,400円
上記はバイク購入時に必ずかかる費用で、法定費用という名の通り法律で払うことが強制されているお金で、すべて非課税。
もちろんここにバイク屋の利益はない。
諸費用33,530円
内訳は以下の通り。
- 登録手数料・整備手数料:38,500円
- ナンバープレート代:530円
- 値引き:‐5,500円
登録手数料は役所でバイクの名義などを登録する委任代行手数料。整備手数料は納車までにバイクを整備する工賃。ここにはバイク屋の利益がのっかっているから、値引き可能。
俺はもともと38,500円だったのを交渉して33,000円にしてもらった。
ナンバープレート代は都道府県ごとに値段が決まっていて、俺の住む東京都は530円。他の都道府県より若干安い。
ETC本体+工賃26,520円
オプションのETC取付費用。内訳は以下の通り。
- ETC本体:20,900円
- 工賃:12,100円
- 値引き:-10,000円
ETCは本来2.0にするところを1.0にバージョンダウンすることで、7,000円ほど浮かした。
2.0と1.0の違いは、圏央道と新湘南バイパスの割引が適用されるかどうかだけ。今後どちらも使わないだろうと判断したから、本体価格の安い1.0にした。
圏央道や新湘南バイパスをよく利用する人は2.0にすべき。
ETCの取付は店に依頼した方が無難
上でも書いた通り、俺が今回注文したオプションはETCの取付のみ。
というのも、ETCの取付だけは最後のセットアップを個人ですることができず、結局店に行かないといけないんだ。頑張って自分で取り付けても結局店に足を運ばないといけなくなるなら、購入時に注文した方が早い。
ETCを自分で取り付けるのはリスクがデカい
それに取付をミスって、料金所のバーが開かないと後ろから追突されて最悪死ぬかもしれない。
しかも、ETCがちゃんと料金所で反応するかは事前に実験ができず、ぶっつけ本番で試すしかない。そんなリスクを負うくらいなら、少しばかり工賃がかかってもバイク屋に頼んだ方が安全。
バイクの高速代を安くする方法は以下の記事で解説している。
【二輪車定率割引】バイクの高速代を圧倒的に安くする方法【37.5%オフ】
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その他オプションは自分で取り付ける
ETC以外に必要なオプションパーツは、できる限り自力で取り付けるつもり。
別にバイクいじりが得意なわけではないけど、幸いGB350は超人気車種で、カスタムに関する記事や動画がググれば簡単に見つかるから、何とかなるハズ。
個人的に人気車種を買う最大のメリットは、この情報量の多さにあると思っている。
GB350の購入にあたって俺が揃えたアクセサリーは以下の記事で解説している。
【GB350に必要なアクセサリー】バイクの不便を排除する【純正不要】
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リアキャリアはアマゾンで格安社外品を購入
リアキャリアはタンデムで長距離ツーリングする際の荷物積載に必須。
ということでアマゾンで格安の社外リアキャリアを購入し、すでに取付済み。
純正品より若干ダサいけど、そこまで見た目に影響してないから許容範囲。
USB電源も自分で取り付ける予定
バイクのナビにスマホのグーグルマップを使わない人はほぼいないと思うけど、ナビは電力消費が激しいから充電が必須。
今後はスマホ充電用のUSB電源も自力で取り付けるつもり。
GB350にUSB電源を取り付ける方法を解説した記事は以下。
【GB350にデイトナのUSB電源を取り付ける方法】モバイルバッテリーは使うな
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さらに任意保険料と駐輪場代が上乗せ
ここまでが、俺が新車でGB350を購入した際にかかった乗り出し価格。
実際に維持していくとなると、これに任意保険料と駐輪場代が上乗せされる。
任意保険料19,080円(1年)
バイクの任意保険は入らないって人もいるけど、個人的には入っておくべきだと思っている。
バイクでも人を轢き殺す可能性は全然あるし、誤って相手の車やバイクを再起不能にしてしまうだけの威力を秘めている。事故った時に損害賠償で一生首が回らなくなるのは避けたい。
他人のためではない、あくまで自分のために任意保険の加入は必要。
格安バイク保険チューリッヒで加入
ただし、保証内容は必要最低限でOK。
俺の場合、対人対物無制限に弁護士特約を加えただけ。
さらに格安バイク保険で有名なチューリッヒを選択することで、年間保険料を19,080円に抑えることができた。
この保険料でもロードサービス等は付帯しているから十分すぎる。
趣味のバイクに車両保険は不要
愛車が壊れた時に修理代を補償してくれる車両保険だけど、これは不要。
車両保険をつけると一気に保険料が高くなる上に、車両保険は使えば使うほど保険料が高くなる仕組みになっているから、これだったら自分で修理代を積み立てといた方がお得なんだ。
移動手段としてバイク必須な人は、壊れたらすぐに修理費が必要だろうから車両保険に入っていてもいいかもしれないけど、俺みたいな趣味でバイクに乗る人は乗れなくなってもすぐには困らない。
俺の場合、乗れないほどバイクが壊れたら修理せず廃車にするつもり。
任意保険は30歳から安くなる
バイクの任意保険は30歳から一気に安くなる。
バイクは若い時ほど事故率が高くて、30歳を超えると事故率が極端に下がるかららしい。俺みたいなおっさんは、もうイキって無茶な運転はしないということなんだと思う。
確かに今の俺は公道でも60kmまでしか出さないし、他の車とスピードを競うような真似はしない。
10代20代の頃は高速で140kmくらい出してイキっていた時期もあったから、当時俺が中型バイクに乗っていたら死んでいたかもしれない。そういう時期が俺にもあった。
とはいえ、俺も今年でちょうど30歳だから保険料という点だけで見れば絶好の購入タイミングだった。
駐輪場代:8,800円(1ヶ月)
125ccまでだとマンションの駐輪場に止めさせてもらえることもあるんだけど、中型バイクからはほとんどのケースで別途駐輪場を契約しないといけなくなる。
駐輪場にも青空駐輪場からガレージタイプまでいろいろあって、立地や駐輪環境によって大きく料金が変わってくる。
都内のバイク置き場は高すぎ
とはいえ、俺が今契約している駐輪場は一応屋根があるけど、壁がないから普通に雨が入ってくる劣悪な環境。
これで月8,800円は高すぎ。都心部に住んでいるツケが大きくのしかかってきた形。バイクを所有するなら郊外のマンションか、一戸建てに住むことをおすすめする。
置いておくだけで年間10万円は怖すぎる。
バイクは来店しないと買えない
今回のバイク購入は納車までに1度来店が必要だった。
GB350はレンタルで乗ったことがあるし、新車だから現車確認は不要だと思っていたんだけど、ホンダドリームの営業マンはどうしても来てくれとのこと。めんどくさい。
店舗まで行くのにかかる往復1時間と電車賃はマジで不毛な出費だから、納車時以外は来店なしで対応できるようにしてほしかった。
購入店舗は自宅に近い方がいい
購入店舗には納車時だけでなく、定期点検なんかで何度か足を運ぶことになる。
俺は自宅から電車と徒歩で往復1時間かかるホンダドリームでバイクを購入したけど、これから買う人はできるだけ自宅から近い店舗で購入するのがおすすめ。
担当する営業マンとの相性を気にする人もいるけど、営業マンは転勤で勤務店舗が変わるから、そこまでヤバい営業マンじゃなければ購入店舗は立地で選ぶべき。
新車中型バイクの値引きは実質不可能
ここまで読んでもらえばわかったかもしれないけど、新車の中型バイクは値引きがほぼ期待できないと思っていた方がいい。
俺が営業マンに聞いた話だと、新車バイクは利益がほぼ出ない上に、ホンダの場合は本社から「車両は絶対に値引きするな。」と通告が出ているらしい。
だから1番金額の大きい車両価格だけど、ここに値引きを要求するのは時間の無駄。狙う場所は他にある。
値引き交渉のポイントはオプション
新車バイクの購入で、唯一値引き交渉の余地があるのはオプション代。
オプション代の特に工賃には店舗の利益が大きく乗っかっている場合がある。叩くならここ。
俺みたいに自力でカスタムしない人は、購入時にいくつかオプションを注文し、それに対して大きく値引きを狙うのが得策。
中型以上のバイクは趣味と浪費の世界
今回中型バイクを購入してみて、改めて浪費だったなと実感した。
というのも納車して1ヶ月目っていう、最もバイクに乗りたくなるはずの時期にも関わらず、俺はまだ週1回もバイクに乗っていないというヒドい有様。
なのに維持費は着実に発生している。こんなの趣味だと割り切ってなければ耐えられない。
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バイクは乗るまでがダルい
バイクに乗るのは好き。だけど乗るまでが超めんどくさい。
バイク乗車用の服に着替え、駐輪場まで歩いてロックを解錠し、バイクカバーを外して畳んだ後、ヘルメットとグローブを装着する。
そうしてようやく出発できる。この間、約10分。
車や自転車なら出発まで2分もかからないのに、バイクは乗るまでの過程が多すぎて超ダルい。このハードルの高さが俺をバイクから遠ざけている。
ツーリングのおすすめのコンプレッションウェアは以下の記事で解説している。
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たまに長期ツーリングできればOK
そうはいっても、さすがに乗らないバイクに高い維持費を払い続けるほど俺もバカじゃない。
俺がGB350でしたいのは短距離の日常使いではなく、長距離ツーリング。だから毎週バイクで近場に出かけるより、月1とかで遠方にツーリングへ出かけるつもり。
それこそ、いずれはツーリングの聖地である北海道にも行ってみたいと思っている。その時のためにもGB350は維持し続ける所存。俺の財布が耐えられる限りは。
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