先日、金沢から与那国島まで原付で行った際に、往復で9回もフェリーに乗ったんだけど、中でも鹿児島から沖縄本島まで25時間の乗船では、持ち物の重要性を痛感した。
そこで今回は俺の反省も含めて、フェリー旅でおすすめの持ち物を解説し共有したい。
これから長時間のフェリー旅を考えている人の参考になれば嬉しい。
旅の感想は以下の記事の後半でまとめているから、よかったら読んでほしい。
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フェリー旅は持ち物が超重要
改めて、長時間のフェリー旅では船内に何を持ち込むかで、旅の充実度が大きく変わってくるから、その理由をここで説明したい。
ちなみに長時間とは夜に出港して翌日の朝以降に目的地へ到着するような、船内で夜を明かすタイプのフェリー旅。
高速ジェット船みたいな数時間のフェリー旅の場合この限りではない。
船の外には出られない
当たり前だけど、船は何もない海の上を航海する。
ゆえにフェリー旅では、一度港を離れたら着港するまで外へは一切出られない、いうなら船の中で軟禁状態になる。
何を今さらって思うかもしれないけど、15時間以上もの間、乗り物の中に閉じ込められる移動手段って実はフェリーぐらいなんだ。ちなみに移動時間が長そうな飛行機でも、日本から最も飛行時間が長いフライトは成田〜マドリードの14時間。
つまり、フェリー乗船中は小腹が空いたからコンビニに寄ってパンを買うとか、下着を忘れたからユニクロでパンツを買うみたいな、その場その場での金に物を言わせた現地調達が物理的に不可能なんだ。
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船内設備に期待は禁物
ちょっと待て、船にも売店やレストランぐらいあるだろって思うかもしれない。
確かに長時間運航するフェリーには売店やレストランは備え付けられている。だけど、ほとんどのフェリーで売店は営業時間が1〜2時間ほどと超短い上に、品揃えもお菓子とカップ麺とか最低限の物のみ。
しかも、出港直後しか営業しないことも多いから、タイミングを逃すと必要な物が買えないまま船での時間を途方に暮れて過ごすハメになる。
レストランに至っては、夕食時と朝食時のわずか30分〜1時間ほどしか食事を提供しないケースもある。売店・レストランの営業タイミングは館内放送が流れるから、絶対に聞き逃さないよう注意が必要。
船内は基本的にやることがない
俺がフェリー旅で最も困ったのが、船内で暇を持て余したこと。
出港直後こそ船から夜景を見たり、風呂に入ったり食事をしたりと、それなりにやることがあるんだけど、それらを済ませたら後は手持ち無沙汰になる。
ただただ真っ暗な海を進んでいく船からは特に何も見えないし、かといって寝るにもまだ早い。最初にあった船旅への高揚感はだいぶ薄れている。
外海は圏外になる
だったら我々現代人には伝家の宝刀スマホがあるじゃんって気づくんだけど、海の上、特に湾から出た外海ではもちろん圏外。
出港して1時間ぐらいは何とか陸からの電波を拾ってくれるけど、そのうちそれも虫の息となる。
外は真っ暗、スマホも圏外、周りは酒盛りしてるおっさんおばさんばかり。そんな状況で何の用意もなく快適に過ごせるだろうか、いや過ごせるはずがない。
部屋で過ごすのに必要な物
ここからは俺が実際にフェリー旅をしてきて、必要だと感じた物を重要度の高い順に解説していく。
まずは部屋で過ごす際に必要な物から。
酔い止め薬
長時間運航するような大きい船でも、それなりに揺れる。特に就寝中は身体の大部分が船体に触れる分、揺れを感じやすい。
普段乗り物酔いしない俺でも一応酔い止め薬は持っていったし、やはりベッドで寝ている時に気分が悪くなりそうだったから服用した。
酔い止め薬は船の売店でも手に入らないから、乗り物酔いしない自信のある人でも念の為事前に購入しておくべき。
耳栓
船は常に海の上を航行しているから、いくら大きい船でもずっとエンジン音が聞こえる。だから睡眠用に耳栓を着用すべき。
あと個室じゃない場合は、他人のいびきに睡眠を邪魔されないためにも絶対にあった方がいい。
じゃあどんな耳栓でもいいかというとそうでもなくて、あまりに遮音性の高い耳栓だと、売店の営業や到着を知らせる館内放送を聞き逃してしまう恐れがある。
フェリー旅でベストな耳栓は、ほどよく雑音をカットしつつ、大きい音はちゃんと聞こえるちょうどいい遮音性を兼ね備えている必要がある。
そんな耳栓あんのかって話だけど、俺のおすすめはLoop。遮音性は27デシベルで、他の有名ブランドの耳栓に比べて劣るんだけど、その代わり周囲の生活音やエンジン音は消しながら館内放送など大きい音はしっかり拾ってくれる。
おかげで俺はレストランの営業時間を逃さずに済んだ。シリコン製だから汚れたら洗えるし、値段が2,000円程度とリーズナブルなのもいい。
急速充電器
スマホの充電器を持って行かない人はいないと思うけど、できれば急速充電に対応した充電器とスマホを持参するのがおすすめ。
というのも旅行中にスマホの充電が切れたら、ほぼ間違いなく詰む。そうなるとどこかのカフェで充電するために足止めを食らったり、コンビニでモバイルバッテリーを買うのに余分な出費をするハメになる。
寝てる間にスマホの充電を忘れていたなんて事態が起こっても、急速充電器なら朝下船の準備をしている30分で普通の充電器の3倍早く充電を回復できるんだ。
俺が使っているおすすめの急速充電器はAnkerNano II。超コンパクトでありながら65W充電の急速充電が可能。俺のiPhone13を30分で0%→50%まで充電してくれるから、25時間のフェリー旅では大いに活躍してくれた。
急速充電全般にいえるけど、充電器側のポートがtypeCになっていないといけないから、iphone用のケーブルのリンクも貼っておく。このケーブルであれば問題なく充電できる。
マルチポート充電器
フェリーの部屋は個室もドミトリーも雑魚寝も多くの場合、コンセントが1つしかない。
充電する電子機器がスマホだけならいいけど、タブレットやPCなど複数ある場合は難儀すると思う。俺がそうだった。ブログを書きながら旅していたからMacBookを持ち歩いていたんだけど、スマホと交互に充電するのは地味にめんどくさい。
そこでコンセント拡張のために、下にあるようなマルチポート充電器が便利。ポートが2つあるから複数端末の同時充電が可能。
これも急速充電に対応しているから、電子機器を2つ以上充電したい人は上で書いた65Wの急速充電器は不要だと思う。
寝間着・パジャマ
長時間船内でカンヅメになるから、練る時にも着られるラクな服装は必須。
上位等級の部屋であれば寝間着が備え付けられるているかもしれないが、少なくともドミトリー以下の部屋にはスリッパすら付いていないケースが多い。
空調による極端な寒暖差に備えて、重ね着できる速乾性のスポーツウェアがおすすめ。薄い生地なら荷物もかさばらない。
お風呂周りで必要な物
ここからは旅行で身体を清潔に保つために、お風呂周りで必要な物を解説していく。
風呂に入らない、歯も磨かないというSDGsを極めし者以外は参考にしてほしい。
タオル
フェリーの大浴場やシャワールームではタオルの無料配布がないから、売店で買えなかった場合、ずぶ濡れの身体を拭くことができなくて詰む。
なんでもいいから念のために、フェイスタオルの1枚ぐらいは持ち物に加えておこう。
歯ブラシと歯磨き粉
トラベル用品の定番。
これも売店で売っている可能性が高いが、何度も警告するように売り切れていたり、営業時間を逃すと致命傷だから、絶対に持っていくべき。
歯磨き粉も忘れずに。セットを買っておけば安心。
シャンプー類
シャンプーまで要る?って思うかもしれないが、フェリーはホテルではない。基本的に消耗品に区分されるアメニティ類はすべて持参しなければならないと考えるべき。
俺は下のようなトラベル用の小分けボトルを無印で購入し、
ボディソープや洗顔フォームを家で詰め替えて持っていった。
俺はシャンプーを使わない湯シャン派だからシャンプーは不要だった。湯シャンの感想についてまとめた記事は以下。
20代男性が湯シャンを1年間続けた結果【メリットとデメリット】
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スキンケア用品
スキンケアをしないメンズも今や少数派だと思うけど、船内は常に空調が稼働していて乾燥しがち。
普段スキンケアをしない人もフェリー旅では、乾燥対策にスキンケア用品の使用をすすめる。
メンズに対してだけど、おすすめのスキンケア用品は以下の記事でまとめている。それらを小分けボトルに詰め替えて持ち込めばスキンケアは万全。
【肌乾燥対策】メンズがサウナ後にやるべきスキンケア【無印良品】
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船内共用部で必要な物
ここからは船内の共用部で過ごすために必要な物を解説する。
せっかくのフェリー旅、ずっと部屋に閉じこもっていては面白みがない。快適な船旅にするためにぜひとも参考にしてほしい。
サンダル・スリッパ
ずっと靴を履いたままでは足が休まらないし、寝床とトイレを行き来する時なんかも不便。
百均でいいから安いサンダルかスリッパを持って行くのがおすすめ。なるべく薄くてカバンに入れてもかさばらない物がいい。
ちなみにスニーカーを持ち歩くならスリッポンがおすすめ。俺がバンズのスリッポンを10年以上愛用する理由は以下の記事で解説している。
【最適解】バンズ(VANS)スリッポンを10年以上愛用する理由【メンズ】
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千円札と小銭
フェリーの売店や自販機は、まだまだキャッシュレス化が遅れている。
船内から出られないフェリー旅で現金の枯渇はマジで死活問題。特に自販機やコインロッカーは千円札か小銭しか使えないケースが多い。
乗船前に現金は余分に崩しておいた方がいい。
非常食
フェリーでは売店やレストランが閉まった後でも、たいてい給湯室などでお湯は使える。
レストランの営業タイミングを逃し、飢えて船内をさまよう事態にならないためにも、お湯だけで食事が摂れる非常食の用意はあった方がいい。
俺はお湯を入れるだけでご飯やパスタを作れる、フリーズドライ食品を持って行った。こういう非常食ってマズいイメージがあったんだけど、最近の商品はメーカーの企業努力によって普通に美味いご飯ができるようになっている。
アマゾンや楽天でまとめて購入しておくのが安くておすすめ。余った分は災害備蓄品として保管しておいてもいいし、俺は登山に持って行ったりもしている。
お菓子類
お菓子は非常食にも使えるし、お酒のお供にもなる万能食品。
スーパーで買ってもいいし、乗船する港が家から遠い人は、その港周辺で地元のお菓子を買って持ち込むのもおすすめ。
ただ、脂っこいお菓子は船酔いを誘発するから注意が必要。
タバコ(喫煙者)
船ではタバコの販売をしていない場合がある。
ヤニカスのみなさんはニコチン切れでくたばらないため、事前にタバコの購入をお忘れなく。
俺はちゃばこを啜っていた。
この中にスティックの粉末茶が入っている。
味は微妙。粉末茶に味の期待をしてはいけない。
暇つぶしに必要な物
フェリー旅の鬼門「船内ヒマすぎ問題」を解決に導くべき、俺が実践していた暇つぶしを解説する。
フェリー旅初心者だと信じられないかもしれないけど、おそらく誰もが直面する問題だから、必ず用意しておくのをおすすめする。
ダウンロード可能なVOD
最初にも述べたけど、外海へ出るとフェリーでは圏外になるから、オフラインで視聴可能な環境を自ら整備しておかないといけない。
とはいえ、ネットフリックス・プライムビデオ・UNEXTなど有名なVODであれば、どれも観たい作品を事前にダウンロードしておけば、オフラインで視聴可能。
この中なら俺はUNEXTをすすめる。月額は他のVODに比べて高いんだけど、毎月付与される1,200ポイントで漫画も読める上に、見放題の作品も国内では1番多い。
最初は31日間無料で使えるから、フェリー旅の間だけ契約しておいて帰ってきたら解約するのもアリ。
ワイヤレスイヤホン
言うまでもないかもしれないけど、動画を見るのにワイヤレスイヤホンは必ず持参してほしい。
雑魚寝部屋は言わずもがなだけど、共用部でも動画の音を垂れ流していたら周りの客に白い目を向けられる。ワイヤレスイヤホンはスマホを使う現代人の必需品。
俺のおすすめはAnkerのSoundcore P40i。ノイズキャンセリングイヤホンではかなりコスパがいいし、バッテリー持ち抜群。しかもケースがスマホスタンドにもなる優れもの。
漫画・小説
本は定番の暇つぶしではあるんだけど、いかんせん荷物が増える。
漫画だと1冊では長くても1時間ぐらいしかもたないから、何冊も持ち込むとなるとカバンが重くなって仕方ない。
この問題を解決するのは簡単で、電子書籍を利用すれば一発。とはいえ本は紙に限るっていう人の気持ちもわかる。
そこで俺がおすすめしたいのは電子書籍リーダー。
電子書籍の購読に特化した端末で、スマホより軽くて電池持ちが抜群にいい。俺の場合毎日1時間読んでいても、1度満充電すれば2週間以上使える。
ブルーライトカットで目にも優しいから、これを機に紙書籍派の人も電子書籍への移行を検討してみてはどうだろうか。
アマゾン派ならKindle、楽天派ならkoboがおすすめ。俺は楽天経済圏だからkoboを使ってる。ちなみに俺はコムドットのファンでもなんでもない。
カードゲーム「ザ・ゲーム」
友達やカップル、夫婦など2人以上で乗船するなら、1人旅にはない圧倒的な数の優位を活かすことが可能。
トランプやUNOなど定番のカードゲームでも無いよりはよっぽどマシだけど、どうせなら初体験のボードゲームが盛り上がるからおすすめ。
ボードゲームなんて大きいんじゃないの?って思うかもしれないけど、俺がおすすめしたい「ザ・ゲーム」というボドゲはカードしか使わないから、トランプ並みの容量で済む。
詳しいルールは自分で調べてほしいんだけど、簡単に言うとみんなで協力して手持ちのカードを減らしていくゲームで、絶対的に終始コミュニケーションが必要だから盛り上がることは間違いない。
ザ・ゲームのルールは以下の動画を参考にしてほしい。
長時間のフェリー旅には万全の備えを
確かにフェリー旅は長時間船の中で過ごさないといけないから、不便に感じる部分もある。
しかも移動時間が車や飛行機に比べて何倍もかかる上に、船酔いもある。
とはいえ、不便をあらかじめ想定し、しっかり対策を講じれば船以上に快適な移動手段が他にないのも事実。
長時間のフェリー旅を快適な旅にするかは、自分の持ち物次第だ。
自分に必要な持ち物を選定し、ぜひとも思い出に残るフェリー旅に出てほしい。
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