ちょうど去年の夏から完全に湯シャンへ移行し丸1年が経過した。当時の年齢が29歳だったからおそらくタイトルに嘘偽りはない。
今回は去年から現在にかけて、お湯だけで頭を洗ってきた俺が、この1年の結果を振り返り湯シャンのメリットとデメリットについて解説しようと思う。
湯シャンに挑戦しようと考えている人や湯シャン自体に興味がある人は参考にしてほしい。
湯シャンを1年間続けて感じたメリットは5つ
俺が湯シャンを継続して感じたメリットは以下の通り。
- 夏でも髪がベタつかなくなった
- お金と時間を節約できた
- 宿泊先のアメニティを気にしなくてよくなった
- 海外旅行の荷物が減った
- パーマの持ちがよくなった
それぞれ解説していく。
夏でも髪がベタつかなくなった
これはここ最近強烈に感じている湯シャンの効果。
夏場に外で活動していると髪がベタついてきてしまうって人は男女ともに多いと思う。
実際、夏の日の夕方に電車へ乗ると汗と脂でベタベタしているサラリーマンをよく見かける。その人たちの髪はたいていベタついていて、前髪が盛大に割れまくっている。もちろん彼らは最近流行りのシースルー前髪ではない。
女性なら前髪をピンで留めるなどして隠せるけど、男性で髪がベタついていると清潔感が失われ、夜の合コンも戦えなくなってしまう。
夏でもサラサラの状態をキープ
これには自分でも驚いているんだけど、湯シャンを続けた結果、俺の髪は夏場に旅行先で1日中外を歩きまわったり登山をしたりしても、まったくベタつかなくなった。
帰宅ラッシュで脂ぎった髪を揺らしながら電車に乗ってくるサラリーマンを横目に、俺は常にサラサラの髪をキープできている。
湯シャンを続けると脂の分泌量が激減する
そもそも人は自らが分泌する脂分によって髪や皮膚を保護している。
なのにその大事な脂を毎晩シャンプーによって除去してしまうもんだから、体は「もっと脂を出して髪を守らないと」と反応し過剰に分泌してしまう。その結果が夕方帰宅ラッシュのリーマン達。
ところが、湯シャンによって髪の洗浄力を落とすことで取り除かれる脂が減ると、それと同時に分泌される脂の量も減る。髪サラサラというわけ。
つまりシャンプーは洗い過ぎであり、お湯だけで洗うことによって正常な人間本来の頭皮・頭髪の状態を維持できるんだ。
今、髪のベタつきや前髪が割れてくることに悩みがある人はぜひ湯シャンを検討してみてほしい。
お金と時間を節約できた
当たり前だけどシャンプーを買わなくてよくなるからシャンプー代が浮く。
俺は昔、ボトル1本でそれぞれ1,000円以上するシャンプーとコンディショナーを約2ヶ月で使い切っていたから、湯シャンにしてから1ヶ月あたり1,000円以上節約できていることになる。
それに加え、シャンプー類を買いに行く時間や、地味にめんどくさかった中身を詰め替える作業もなくなった。
水道代も減る
シャンプーを髪で泡立てている間、使ってないのに水を出しっぱなしにする人って意外と多いと思うんだけど、湯シャンではそんなアイドルタイムがなく、水を出している間は常に頭を洗っているから無駄がない。
ゆえに水道代の節約にもつながるんだ。改めて湯シャンが生活にもたらす金銭的な影響って大きい。
宿泊先のアメニティを気にしなくてよくなった
銭湯でもそうだけど、旅行先のホテルなんかは現地に着いてみないとどんなシャンプー類が置いてあるかわからない。
もしスーパー銭湯とかと同じ業務用シャンプーだった場合、使えば髪が死ぬ。だから使いたくないのが本音。かといって洗わないわけにもいかないから渋々使うって人が多いと思う。
湯シャンならそんなことまったく気にする必要がない。なぜならお湯さえあれば洗えてしまうのだから。
高品質なアメニティが揃う高級ホテルしか泊まらないって人なら気にしなくていいだろうけど、俺みたいな格安ビジネスホテルばかり泊まる庶民にとって、ホテルのアメニティはハズレを引くことが多い。
ホテルやサウナをはじめとした温浴施設で業務用シャンプーを使わなくてよくなったのは、非常に大きな湯シャンのメリット。
ちなみにサウナへ行く時に俺が持っている物は以下の記事でまとめている。
【男性・メンズ向け】サウナへ行く時におすすめの持ち物【ミニマリスト】
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海外旅行の荷物が減った
国内旅行ではシャンプーを持っていかない人でも、海外旅行では持参する人が多いと思う。俺もその1人だった。
海外のシャンプーは体に合わなかったり、安いホテルだとそもそも置いていないホテルもあったりして、特にキレイ好きな日本人旅行客にとってシャンプーの持参は必須。
だけどもちろん湯シャンならその必要はなくなる。
旅行において荷物の軽減は現地での動きやすさに直結するし、荷物が少ないほうがスリにも遭いにくい。
ちなみに最近は顔と体もお湯だけで洗っているから、洗顔料とボディソープも持っていかなくてよくなった。全身をお湯だけで洗うことに関しては以下の記事で解説している。
全身お湯だけで洗うようになって感じたメリットとデメリット【洗顔と洗体】
続きを見る
LCCの手荷物制限にも影響する
LCCの手荷物制限は会社にもよるけど、重さ7kg以内に制限されることが多い。
確かにシャンプーの容量なんて大した重さにはならないかもしれないけど、7kgっていう限られた重さにおいてシャンプーやコンディショナーの有無は意外とバカにできない。
パーマの持ちがよくなった
このメリットを受けられる人は少ないかもしれないけど、湯シャンによってパーマの持ちが劇的に良くなった。
引いては、パーマをかける頻度が減って結果的にコスパの向上にもつながっている。
パーマ後のシャンプー制限なんて関係ない
パーマをかけた当日はシャンプーするなって美容師に言われると思うんだけど、実際には美容師いわくパーマ後24時間はシャンプーをしないのが理想らしい。
理由はパーマ直後は髪の形が安定していないとか、髪のダメージを防ぐためってことなんだけど、もし24時間以内にシャンプーをしてしまうと、どうしてもパーマが落ちてしまうのは避けられないとのこと。
俺もパーマをかけた当日にサウナへ行ってシャンプーしたら、さっきまでウェーブしまくっていた髪がストレートになったことがある。後悔した。
ところが湯シャンを始めたおかげで、24時間どころかこの先ずっとシャンプーをしないことになり、結果的にシャンプーをしていた時より圧倒的にパーマが長持ちするようになった。
パーマを維持できる期間が2ヶ月以上延びた
具体的には1ヶ月しか持たなかったパーマが3ヶ月以上維持できるようになった。
まぁ1ヶ月しか持たないのも問題だとは思うけど、俺の髪質はどの美容院に行ってもパーマがかかりにくいと言われるから、それが平常運転なんだと思う。
そんなパーマに向いていない俺の髪が3ヶ月以上パーマを維持できるようになったのは、紛れもなく湯シャンのおかげ。
湯シャンを続けて感じたデメリット5つ
次に湯シャンについて感じたデメリットを紹介する。それが以下。
- 最初の10日間は地獄
- 油断するとフケが増える
- スタイリング剤はほぼ使えない
- 美容院で湯シャンを申し出るのが気まずい
- 家からシャンプーが消える
最初の10日間は地獄
湯シャン開始当初の話なんだけど、最初の10日間は死ぬほど髪がベタベタするし痒くもなる。
手ぐしがスムーズに通らないし、見た目も少し脂ぎっているように見えて、一時的にではあるけど正直清潔感は失われる。
俺はこの地獄の10日間のうちに、会社の付き合いでフィリピンパブに行ったんだけど、フィリピン人の女の子からワックスつけすぎじゃない?って言われた。つけてないのに笑
最初は1日3回ぐらい洗ってもいい
最初の10日間に髪がベタつくのは避けて通れない。
だから洗う回数を増やすのがおすすめ。俺は朝昼夜の3回、湯シャンもしくは水シャンしていた。
これでかなり改善できると思う。
湯シャン初期のベタつきを抑える方法については以下の記事を参考にしてほしい。
湯シャンのやり方と初期のベタつきを乗り越える方法【最初が肝心】
続きを見る
油断するとフケが増える
湯シャンだからといって髪をお湯でテキトーに流せばいいわけではない。
シャンプーを使わないからこそ、指先を使い時間をかけて頭皮から頭をしっかり洗う必要がある。
俺は一時期、湯シャンによって髪がベタつかなくなったのをいいことに、湯シャン自体手を抜いていたことがあったんだけど、見事にフケが出まくった。
黒いTシャツを着ていると、気づけば後ろの襟に白いフケが乗っていて、それはもう恥ずかしかった。フケってめっちゃ不潔に見えるわ。
湯シャンはいつ洗い終えるか判断しづらい
シャンプーによる洗髪だったら、泡立てて流れ切ったら終わりって区切りがつきやすいんだけど、湯シャンはずっとお湯と指で頭を擦っているだけ。
見た目はもちろんのこと、毎日やってると脂がとれたって感触も指ではよくわからなくなるから、終わりが見えない。
それで俺は手抜き湯シャンをしてしまいフケを大量生産したわけだけど、今は頭頂部→前→横→後頭部って感じで部位ごとに順番ずつ洗うことで洗い残しを防いでいる。
加えてホホバオイルによる頭皮の保湿も重要。今はフケが積もるようなことはなくなっている。
スタイリング剤はほぼ使えない
普段から髪をがっちり固めている人には悲報すぎると思うけど、ヘアワックスは使えないと思ってほしい。
というのもヘアワックスは人間が持つ本来の成分ではないから、お湯だけで落とすのはかなり難しいんだ。
職業上どうしてもヘアワックスやジェルが必要な人、例えばホストや美容師の人は残念ながら湯シャンを諦めてもらうか、次におすすめするワックスを使ってみてほしい。
フォグバーなら湯シャンで落とせる
俺は普段からスタイリング剤を使ってなくて、ホホバオイルだけで何となく無造作ヘアを作り出しているんだけど、パーマをかけた時や人前に出る時は気分的にちゃんとヘアセットしたいと思うことがある。
そんな時に使っているのがUNO(ウーノ)が販売しているフォグバー。
ミスト状の液体ワックスを髪に吹きかけてセットするワックスなんだけど、とにかく簡単に洗い流せるのが特徴。
手についたワックスも水だけで余裕で落とせるぐらいだから、髪につけても湯シャンで楽に洗い落とせる。
30歳の俺より若い人はあまり知らないかもしれないけど、フォグバーが発売された頃はTVCMに出ているキャストが豪華だったこともあり、かなり話題のスタイリング剤だったんだ。
今となっては薬局ですら見かけなくなってしまったフォグバーだけど、アマゾンや楽天では購入できるから、気になる人はチェックしてほしい。
当時は紺・赤・青・白の3種類だったけど、今は2種類しかないっぽい。
美容院で湯シャンを申し出るのが気まずい
湯シャン勢にとって大きな鬼門となるのが美容院や床屋で受けるシャンプー。
当然お店の人は自分が湯シャンしているなんて知るよしもないから、普通にシャンプーしようとする。
だけど湯シャンを貫くならここは何としてもシャンプーを阻止しないといけない。
美容院や床屋で湯シャンを頼む人なんてめったにいなさそうだから、けっこう勇気がいる。
意外とすんなり受け入れてくれるかも
美容師にもよるだろうけど、俺の場合は意外とすんなり受け入れてもらえた。
シャンプー台に座ったタイミングで
俺「お湯だけでお願いできますか?」
美容師「あ、了解です。」
このやりとりだけでシャンプーを回避することができた。もっと驚かれたり嫌な顔をされるかとビクビクしていたけど、どうやら湯シャン派の人って割りといるっぽくて安心した。
ただ、基本的に美容師には湯シャンを推奨していない人が多いから、客層がもっと年配よりの床屋とかだと渋い顔をされるかもしれない。
家からシャンプーが消える
自宅からシャンプーが不要になるのはメリットでもありデメリットでもある。
そのデメリットとは、友達や恋人が自分の家へ泊まりに来たケースだ。
泊まりに来た友人からすれば家にシャンプーが無いなんて普通思わないから、もちろん持参などしていない。最悪、コンビニに買いに行くなど、客人には不便を強いることになる。
俺の場合、友達が泊まりに来た場合は近くの銭湯に行くなどしている。銭湯が近い立地は現代においても利便性が高い。
臭いは気にならないらしい
多くの人が気になることだと思うけど、湯シャンによる頭皮の臭いについては、ちゃんと洗っていれば問題ないというのが実体験から得た俺の結論。
仲のいい友達や会社の同僚に直接頭を嗅いでもらって、検証したから間違いない。
ただ、頭皮に限らず人が発する臭いについては個人差が大きいから、湯シャンを始めてある程度立ったら、周りの人に正直な感想を聞いてみるしかない。
臭いと言われたら洗い方を改めるか、湯シャン自体を中断するしかない。
湯シャンに必要なものは2つ
最後に湯シャンを始めるにあたって必要な物をまとめる。それが以下。
- 節水シャワーヘッド
- ホホバオイル
節水シャワーヘッド
節水シャワーヘッドとは、シャワーの使用感は変わらないのに水の使用量を40〜60%削減できるアイテム。
その理由はお湯が出る穴を小さくすることで、少ない水量でもシャワーの勢いを衰えさせないことにある。
つまりシャワーの穴がきめ細かくなることでお湯の勢いが増し、洗浄力も上がるんだ。湯シャンもできて水道代も節約できる、一石二鳥のアイテム。
俺が使っている節水シャワーヘッドは以下。
ホホバオイル(ヘアオイル)
湯シャン後の頭皮と髪に塗布することで、乾燥を防ぐことができる。
湯シャンを続けていると脂の分泌量が減って逆に乾燥が気になるから、ヘアオイルとしてホホバオイルを使う。
以前は無印良品のホホバオイルを使っていたんだけど、1リットルまとめて買った方が断然安いから、今は無印の容器に楽天で買ったホホバオイルを詰め替えて使ってる。
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現状はメリットの方が大きい
湯シャンについて色々語ってみたけど、今のところメリットの方が大きいから継続してる。
普通にシャンプーしていた当時はお湯だけで洗うなんて考えられなかったけど、今となっては普通に快適な湯シャンライフを送れていて、人間の適応力には本当に驚かされる。
シャンプーの爽快感は捨てがたい
いくら湯シャンを継続していてもシャンプーによる爽快感は味わえないし、シャンプー特有の良い匂いを髪に染み込ませることはもちろん叶わない。
要はどちらも一長一短であり、確実にどちらが正解とかはないし、やるかどうかは自分次第。
湯シャンは常識をひっくり返す
それでも現在湯シャンを継続している以上、俺は湯シャンをおすすめする。
まだ湯シャンを始めていない人は、まず毎日シャンプーをしなければならないという常識を疑うことからがスタート。
今回この記事に湯シャンの感想をすべて書いたから、ここに書いてあるデメリットが許容できると感じたなら、ぜひとも挑戦してみてほしい。
それでは快適な湯シャンライフを。
湯シャンの具体的なやり方や初期のベタつきを乗り越えるコツについては以下の記事で詳しく解説している。
20代男性が湯シャンを1年間続けた結果【メリットとデメリット】
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湯シャンの完成形「全身お湯だけ洗い」については以下の記事で解説している。
全身お湯だけで洗うようになって感じたメリットとデメリット【洗顔と洗体】
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